バル巡りをすることは決まった。
次はどこのバルに行くかだ。
Googleで検索すると魅力的なバルがたくさん出てくる。
僕の借りている部屋はスペイン広場付近だ。
だからそこを起点になるべく多く、効率よくバルを巡れるようなお店をいくつかピックアップした。
一人だから、行列に並んでまでは食べたいとは思わない。
なるべく、サッと行ってサッと入れる美味しいお店で、尚且つスペイン広場から近い場所がよかった。
そんな事を考慮すると、どうもブライ通りという所に何軒かバルがあるようだったので、とりあえずブライ通りを目指す。
バルセロナのバル巡りはブライ通りで決まり!
部屋を出て、グランビア・コルツ・カタラネス通りを通ってブライ通りを目指す。
その途中にスペインの3つ星レストラン『エル・ブリ』のシェフフェラン・アドリア氏がプロデュースするバルがあるという事だったので、見に行く事に。
その名Casa de Tapas Canota(カサ・デ・タパス・カニョータ)。
お店は可愛らしいイラストが書いてあって、店の前にはテラス席もある。
オープンは19:30と書いてある。現在の時刻は19:20。まだオープン前である。
その割には店の前のテラス席には何人か座って食事を楽しんでいるようだが・・・。
オープンの19:30分を待って少し様子を見たが、立ち飲みをできる雰囲気もなくスタッフも声をかけてくるわけではないので、ここには入らずにパラッレル通りを通り、目的のブライ通りへ向かう。
目的のブライ通りに到着。
時刻は20:02分。
約30分ほど歩いたので、お腹はペコペコ。
ブライ通りを歩くとまず目に留まった店があるそれが、La Esquinita de Brai(ラ・エスクイニダ・デ・ブライ)というお店だ。
なぜ、目に留まったか?
それは明らかに活気があるのである。
お客さんの入り具合も騒ぎぐらいも、スタッフの機敏な動きも後押ししてものすごいエネルギーを感じるのである。
これは日本もスペインも変わらないのだと感じた。
そんなエネルギーに吸い込まれるようにLa Esquinita de Brai(ラ・エスクイニダ・デ・ブライ)に入店。
小さなテーブルの席に通される。スタッフの感じも良い。
人気店なので、外国人の扱いにも慣れているのだろう。
ここでは飲み物はスタッフに注文。
ピンチョスはカウンターにあるのを自分で取りに行くスタイルだ。
ピンチョスにささっいる楊枝をテーブルにあるショットグラスのようなものに入れて、その楊枝の数で支払い額を精算すると言うシステムだ。
「あれ?このシステムって・・・」
僕はふと思った。
そう、日本の回転寿しと同じシステムだ。
食べた皿の絵柄と枚数で支払いの金額が変わる。
全く一緒だ。
ちなみに爪楊枝にも赤いもの、緑のもの、赤い玉のついたものなどの種類が分けられて、金額の違いを表しているようだ。
ここではピンチョスを4つほど食べて、先ほどのチャコリ1杯を飲んでお会計。
チャコリが2.2ユーロ。
pincho clasicoが1ユーロ、pincho especialが1.8ユーロ×3個で合計8.6ユーロの支払い。
支払いを済ませ店を出る。
もう1件良さげなバルを探してフラフラとブライ通りを歩く。
気になる店をもう一つ発見。
こちらは先ほどのLa Esquinita de Brai(ラ・エスクイニダ・デ・ブライ)ほどのエネルギーは感じなかったが、適度にお客さんが入っていて価格もやすそうだったので入店。
僕はカウンター席に通される。
一人なので、カウンター席の方が気が楽である。
こちらもスタッフは気さくで良い感じ。
ここのお店のシステムも同じだ。
_
飲み物はスタッフに注文し、ピンチョスはカウンター前に並んでいるので、そこから自分で取るスタイル。
お会計も楊枝で計算するスタイルだ。
メニューはどちらかと言うと定番のメニューが多いかなと言う印象だった。
僕はビールとピンチョス3つを頼み、お腹がいっぱいになってしまったので、お店を出る事に。
時刻は20:49分。
部屋に戻って寝るには早い。かといってお腹もいっぱいでご飯も食べれない。
そうなるとバルセロナ市内をぶらつくしかないと思い、夜のサグラダファミリアへ・・・。・
夜のサグラダ・ファミリア
最終日9月12日。
12:15分の回にサグラダ・ファミリアの観光チケットを予約している。
つまり明日にはサグラダ・ファミリアを見学する訳だが、明日の夜にはバルセロナを出発してしまう。
つまり夜のサグラダ・ファミリアを見れるチャンスは今夜しかないのである。
そう思ったら、今夜中にサグラダ・ファミリアが見たくなったのである。
先ほどのLa Tasqueta de Blai(ラ・タスケタ・デ・ブライ)の最寄駅、Poble sec(ポブレ・セック)駅からL3のメトロに乗りPassing de Gracia駅でL2に乗り換え、Sagrada Famillia駅に向かう。
Sagrada Famillia駅を出るとそこにはライトアップされたサグラダ・ファミリアが堂々とそびえ立っていた。
今回のバルセロナ旅行で初めて目にしたサグラダ・ファミリアだった。
実に12年ぶり2度目のサグラダ・ファミリアだ。明日の昼に観光するにも関わらず、前日の夜に来てしまった。
その圧倒的な迫力についつい見とれてしまい、僕はiPhone6を取り出しただただ写真を取る事に集中してしまった。
生誕のファサード側からパシャり。そこから反時計周りに回りながらパシャり。
受難のファサード側からもパシャり。
再び生誕のファサード側に周り、今度はガウディ公園に入ってパシャり。
池に映った逆さサグラダ・ファミリアをパシャり。
とにかく写真を取りまくった。
そしてガウディ公園のベンチに座りただただ、ライトアップされたサグラダ・ファミリアを眺める。
逆さサグラダ・ファミリアは日本人が考えたのか、その写真を取るべく日本人の観光客が目の前を何人も通り過ぎる。
楽しそうに写真を取るひと、自撮りする人、興味なさそうにしていても目の間に来るとテンションが上がってしまう人、家族で写真を取る人。
たくさんの人がサグラダ・ファミリアの魅力の前に思いが溢れ出してしまっている、夜の魔法をかけられてしまったかのように。
ただ1つ言える事は、
開かない扉
「夜のサグラダ・ファミリア」に大満足した僕は欲張って「夜のグエル公園」にも行きたくなった。
というのも、早朝や深夜はかかりに人がいないから無料で入れるという情報を聞いていたので、「夜のグエル公園」もライトアップされて綺麗なのではないか?
しかも無料で入れるのではないかと思ったからだ。
僕はすかさずメトロL2に乗り込み、メトロL3のVallcarcaを目指す。
とあるブログによるとこのVallcarcaという駅から歩いていけるそうだ。
グエル公園は山の上?
というか丘の上?
に位置しているので歩いて行くとなるとどこの駅からでも、上り坂になるようだ。
という事をメトロの中で調べながら乗っていると、目的地のVallcarcaに到着。
改札を出て出口を出てみると、暗くてどっちにグエル公園があるのかわからない。
なんとなく山っぽい方はわかるからそっちの方面に歩いて行けばきっと看板が出てくるだろうと思い歩き始める。
それがそもそもの間違いの始まりだった・・・・。
しばらく歩いてみるも、ブログで紹介されていた道にはたどり着かない。
当然グエル公園の方向もわからない。これはいわゆる迷子ってやつだ。
異国の地で迷子って事は秘密兵器を出すしかない。
iPhoneのGoogle マップだ。
すかさずGoogleマップを開き自分の位置とグエル公園の位置を照らし合わせる。
微妙に方向が違っている。
あたりは住宅街のようで人気(ひとけ)がない。
流石に人気(ひとけ)ない場所は怖いので、歩くテンポを早め、グエル公園方面に向かう。
するとようやくブログで紹介されていた、半分は動いていないというエスカレーターの道を発見。
ブログではこのエスカレーターの部分しか紹介されていなかったので、このエスカレーターを登ればグエル公園に着くんだと勝手に思っていた。
そう思って、半分はイミテーションのエスカレーターを登りきった僕の目の前に広がったのはエスカレーターと同じくらいの同じくらいの階段だった。
「まじ〜」
と心の中では思ったが、ライトアップされた(だろう)グエル公園みたさに頑張ってその階段を登った。
途中スーパーがあったがもうグエル公園着くしいらんだろうと思いスルー。」」そして階段を登り切った僕の目の前には驚愕の光景が・・・。
そう。道を挟んでさらに同じくらいの階段が続いていたのでだ。
と思わず語尾が訛ってしまうほどの衝撃だった。
そして階段を登り始め、さっきの店で水を買っとけばよかったと後悔しながら先を進む。
そして階段を登りきり、ミニ展望台みたいなものがあり、その先にグエル公園に続く薄暗い道が続いていた。
その薄暗い道をゆっくりと進む。5分くらい進んだところで本日1番の衝撃を受けた光景を目の当たりにした。
そう、おそらく9月11日で今日1日、観光も出来なかったのだろう。
どうにか開かないか、柵を乗り越えようかとも考えたが、見つかったら国際問題に発展するのではないかと思い、渋々来た道を帰ることに。
帰りに道すがら、さっきのスーパーで水を買って帰ったのは言うまでもない。